新潮社

獄窓記 (新潮文庫)

獄窓記 (新潮文庫)

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おすすめ度 :おすすめ度:3.5

山本 譲司

種類 : 文庫

高さ : 87hundredths-inches

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新潮社

長さ : 591hundredths-inches

ページ数 : 533 ページ

発行日 : 2008-01-29

出版社 : 新潮社

発売元 : 新潮社

重量 : 62hundredths-pounds

幅 : 417hundredths-inches

発送可能時期 : 在庫あり。

価格 : 780円(税込)ショッピングカートに入れる


獄窓記 (新潮文庫) 購入者のレビュー

刑務所の生々しい風景おすすめ度:4

01年、秘書給与を不正に受給したということで逮捕、懲役1年6ヶ月の刑に処された元衆院議員の著者。その生い立ちから、逮捕、裁判での有罪確定、出獄に至るまでの刑務所での日々を綴った書。
逮捕に至る経緯からはじまり、新米受刑者としてシステムに戸惑い、配属の決定を待つ日々。寮内工場で指導補助に配属され、そこでの労働と状況。そして、著者が逮捕されることになった秘書給与問題の再燃と、一日千秋で仮釈放の日を待つ日々…そういうものが著者の心情などを交えて生々しく描かれる。
中でも、インパクトの強いのは、著者がついた寮内工場で指導補助としての日々だろう。高齢や障害などによって、日常生活もままならない寮内工場の人々。著者の仕事は彼らに作業をさせる、というよりも、文字通り、彼らの介護をするような状況。そして、そんな状況に、官僚などは目を向けず、また、刑務所も隠そうとする。そんな状況…。
この状況の存在やシステムそのものについては、以前読んだ『刑務所の風景』(浜井浩一著)などにも記されていて、知識としては持っていた。だが、実際にその現場で働いた人間の言葉の迫力は凄まじい。受刑者である著者と、刑務所の職員であった浜井氏では、その立場による視線の違いがあり、著者の意見が正しいとは言い切れない(無論、逆もまたしかり) ただ、その中でも共通する問題認識は多く、刑務所の抱えている状況の厳しさを強く認識させられる。
『獄窓記』とのタイトルの通り、その日々の様子、著者の思い、出来事を綴った「日記」のような形式となっており、いささかまとまりにかけるきらいはある。ただ、その分、様々な部分について考えさせられる内容となっている。


興味深さと若干の臭みもおすすめ度:3

これまでも安部譲二や見沢知廉、あるいは月間宝島編集部作成の書籍など、日本の刑務所および受刑者の「実態」を世に知らしめる分かりやすい本はあった。
しかし、いずれも、いわばもとよりアウトサイダーの意識が強い著述者による記述が大半であり、ある種の諧謔や揶揄・権力批判といった「アンチ体制」のスタンスから描かれているという印象が拭えなかった。その点この作品は、「真っ当な正義感」に燃えていたはずの「体制側」の人間が「政界の常識」に従った結果犯罪者として断罪されるようになり、一般的な市民感覚に近い立場から刑務所での生活描いている点が興味深い。

しかし、随所で繰り返される「反省」の言、また家族の献身的な言動の描写は、深読みかもしれないが、パフォーマンスじみた印象を受ける。また、あとがきに著者山本氏自身「政治家」時代からの癖と弁明していたが、時折不必要なまでに漢語表現を連ねた文章が出現するところ(特に出だし)にも、スノビズムを感る。
その一方で、獄中で同じ囚人との口論がエスカレートし、ヤクザのような口調になってしまったりする自分の姿をおもしろおかしく描き出している点など、人柄を感じさせる部分も少なくなかった。獄中にいる間に同種の疑惑で辞任に追い込まれた辻本清美氏を巡る感情の動きの描写もリアルである。


元国会議員先生の獄中記おすすめ度:3

元国会議員の先生だから獄中でも特別待遇。そんなに奇抜な描写があるわけでは無し、淡々と読めてしまう。受刑者の一人として刑期を過ごそうとする心意気は買うが、廻りがそうはさせない。でも人生の狂い方としてはかなりの振れ方をしている人なので、これからの活動には期待大である。