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吉村 昭
種類 : 文庫
高さ : 63hundredths-inches
416716938X
文藝春秋
長さ : 591hundredths-inches
ページ数 : 359 ページ
発行日 : 2003-01
出版社 : 文藝春秋
発売元 : 文藝春秋
重量 : 26hundredths-pounds
幅 : 417hundredths-inches
発送可能時期 : 在庫あり。
夜明けの雷鳴―医師・高松凌雲 (文春文庫) 購入者のレビュー
歴史は人が創る![]()
徳川幕府側の医師高松凌雲は、パリでの万国博覧会のため徳川幕府(日本)代表の徳川昭武に医師として同行し、パリ万国博会場での薩摩藩と徳川幕府の勢力争いを目の当たりにし、そして徳川幕府の崩壊まで経験した。同時にフランスで医学を学ぶことにより、医学技術と倫理感において日本との大きな較差を認識した。彼は、帰国後に幕府軍(榎本釜次郎総裁)の医師として箱(函)館に従軍し、パリ仕込みの医療と敵味方を差別しない高邁な倫理感を持った医療を実施しながら、榎本釜次郎軍と官軍(薩摩)の北海道の管理の理念の違いを確認するとともに、両軍の人材を解析しながら講和にも貢献した。幕府軍の降伏の後に、高松凌雲は、東京で貧富を差別しない医療を実施するとともにその支援システムを完成させた。吉村 昭氏は、一連の高松凌雲の行動や考えを、西洋と日本、幕府軍と官軍と比較しながら描出しているが、グループに関係なく個々に素晴らしい人材が存在することも強調している。吉村 昭氏の人柄を象徴する緻密な記録であり、学ぶべきことの多い痛快な小説でもある。歴史は、人が創っていることを示唆している。
凌雲の強さに心を打たれる![]()
敵軍(官軍)から、命懸けで負傷兵を守る場面が圧巻。また、敵軍の負傷兵を病院に収容した際、見方の負傷兵から猛反発をくらう高松凌雲。しかし、傷ついた人間に敵も見方もないんだと強い姿勢で彼らを圧倒する。一貫して、凌雲の、医師としての強い使命感が描かれていて、随所で感動を覚えた。
敵と味方と医者の使命![]()
吉村昭の医者を描いた作品の中では、「ふぉんしーぼるとの娘」のようなダイナミックさや「雪の花」の感動物語に比べれば本作品は地味かもしれない。しかし、フランス留学から幕府崩壊、函館戦争と、激動の明治維新の中で、賢明に医者としての本分を全うした高松凌雲の姿は、維新の志士たちとは全く異なった視点で歴史の転換点を見せてくれる。
五稜郭の攻防戦の中、病院に乱入してきた官軍に傷病者の助命を請い、それが受け入れられると「医者であっても賊に変わりはなく、撃つなり斬るなりなさって下さい。死の覚悟はしております」と凌雲は言う。西洋医学と博愛の精神を積極的に取り入れつつ、武士の時代を生きた凌雲の面目躍如というシーンである。
退屈で平板なストーリー![]()
淡々とした語り口で終始ストーリーが進み、これといった見せ場があるわけでなく、医療倫理についての深刻な葛藤や悩みが描写されるわけでもない。せめて治療の場面が克明に書かれていればおもしろかったのだが。
退屈で平板なストーリー![]()
淡々とした語り口で終始ストーリーが進み、これといった見せ場があるわけでなく、医療倫理についての深刻な葛藤や悩みが描写されるわけでもない。せめて治療の場面が克明に書かれていればおもしろかったのだが。
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