光文社

犯罪不安社会 誰もが「不審者」? (光文社新書)

犯罪不安社会 誰もが「不審者」? (光文社新書)

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おすすめ度 :おすすめ度:4.5

浜井 浩一

芹沢 一也

種類 : 新書

高さ : 79hundredths-inches

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光文社

長さ : 677hundredths-inches

ページ数 : 249 ページ

発行日 : 2006-12-13

出版社 : 光文社

発売元 : 光文社

重量 : 18hundredths-pounds

幅 : 417hundredths-inches

発送可能時期 : 在庫あり。

価格 : 777円(税込)ショッピングカートに入れる


犯罪不安社会 誰もが「不審者」? (光文社新書) 購入者のレビュー

厳罰化が果たして犯罪抑止効果になっているか?おすすめ度:5

犯罪について統計と思想の面から現状を教えてくれる。現状把握のための本である。論点はすごくわかりやすかった。ワイドショーのコメンテーターを含めマスコミの人はもう少し正しいデータを使って現状を知ったほうがいい。マスコミは何かしら変に事態をあおる傾向があるので、そこのところはもう少し注意してほしい。

厳罰化が果たして犯罪抑止効果になっているかということなんだが、抑止効果にはなっていると思う。しかし、歯止めが利かなくなったときには、もう抑止効果にはならないと思う。一度犯罪を犯したときには、社会に戻ることは難しいので、再犯率は高くなるだろう。


期待してたほど面白くなかったおすすめ度:1

高評価ばかりのカスタマーレビューを読んで購入したが、期待してた程は面白くなかった。知っている事ばかりが書かれていた。
まぁ期待が大き過ぎたから面白くなかったが、まぁまぁ面白かったので中古で安くなってから買う事をオススメする一冊。


批判をするのは誰にでも出来るおすすめ度:3

政策には常に一定のリスクやコストがつきまとう。
それを嫌って行動しないのであれば、何の政策も打てなくなるだろう。

この本は終始、現在の政策批判に終わる。
確かに特殊な事例を一般的な事象だと捉え、
大げさに対応することへの批判等は妥当かもしれない。
しかし批判のみに終始し、新たな政策を提示することのない
この本は、無責任と言わざるを得ない。

犯罪はむしろ減少しているというから、対策しなくてもよいと述べているが、
これが現在行われている対策による減少の可能性も否定しきれていないし、
コミュニティ崩壊で犯罪が増加した数より、経済成長で犯罪が減少した数の方が、多いという可能性も否定しきれていない。

どこかの政党と同じように、
他者の主張や政策には絶対的根拠や効果を求める割に、
自らの主張にはそれを満たすものはない。
こういった理由から高い評価を与えることは出来ないので☆3が妥当だろう。


啓蒙的意義に満ちた素晴らしい仕事だと思うがおすすめ度:5

著者らは昨今騒がれる治安の悪化が事実でない事を論証する事で治安悪化を根拠とした厳罰化をも崩し、厳罰主義に否を唱える。犯罪は別に増加しても凶悪化してもいない。今以上か同等に凶悪な犯罪は昔もあったし、むしろ統計的には昔の方がはるかに多く、現代は今までで一番平和なくらいである。犯罪数だけが問題なのではなくその異常性が…と言うかもしれないが食人から理由なき反抗から親殺しからもっと残虐なものまで昔からそれは存在してきた。それは確かな事実であり、そうである限り最近凶悪化してきたとか、最近治安が大変だという嘘に依拠した厳罰化や主張は全て聞くに値しないのである。

私はこれらの告発をとても有意義かつ正しいものと考えるし、彼らの危機意識を評価し、また本書の啓蒙的意義を高く評価したい。ここで告発されているような神話に未だ毒されている人は今すぐにでも全員これを読み、正しい認識に改めるべきとすら思う。何より事実に反した根拠からある政策が支持され通ったというその事の恐ろしさは大変なものだ。

また著者らは犯罪不安社会の到来により、単に少し変わった人やホームレス、障害者、老人が異常者扱いされてしまう事を危惧してるがそういう事態にも怒りを感じる。これよりさらに切実に怒りや危機を感じるのは、例えば犯罪を起こした人間が偶々オタクだったとか、一見普通の大人しい子供だったという理由で無関係の全てのオタクや大人しい子供が警戒されるというような事態である。これに対する芹沢氏の危機感などには私は強く共感した。だが厳罰傾向が実際にどうしようもない凶悪犯罪者にのみ向いてる限りはそれは正当なものではないだろうかという念は拭えない。犯罪は確かに増えていない。だがだから厳罰化をしない、重罪を犯した犯罪者に今よりも重罰を科さない、少年を裁かない、というのか。犯罪が増えれば強く裁くが、犯罪が増えていなければ緩く裁くのか。果たして厳罰化を求める人々が全員犯罪の凶悪化や増加を根拠にそう求めているのかという話である。治安悪化などという神話を平気で口にしている人が皆本書を読むべきだが、本書は治安悪化や犯罪増加、モラルハザードという虚偽的神話、ヒステリーを根拠にはしていない厳罰支持を止める力はないと思う。


茫漠とした議論に終止符を打つおすすめ度:5

「治安悪化」という現代の常識を覆すために書かれた本である。この本によると

警察側の犯罪に対する対応方針の変化や、被害者側の積極的な届出行動により
潜在化していた犯罪が顕在化し、認知件数の増加および検挙率の低下を招いたが
これらは主観的な要因によるものであって客観的統計からは治安悪化は認められないようだ

次に、社会の犯罪に対する態度が歴史的に述べられており
かつては個人に内在する、個人を超越した時代の病理性のようなものを語ることがブームであったが
現在は加害者と教育というパラダイムのもとにあった社会が、被害者と厳罰というパラダイムに移行した
そして現代犯罪のテーマは、法制度批判、「異常者」という眼差し、セキュリティの強化となった
今や犯罪は他人事ではなくなり、「恐怖」というリアリティを獲得することとなってしまったらしい

また、現代の犯罪に対する政府や企業、地域住民の態度の原因は、「子どもの安全」にあって
防犯を軸に、地域コミュニティの再生をめざすとき、逆説的に相互不信社会を生みだしてしまう
犯罪に過度な不安を覚えさせる社会、こうした社会は極めて排他的である

さらに、よく治安悪化の証左として持ち出される過剰収容は、実は他の要因からであり
経済的要因と、治安悪化神話の帰結であって、統計的事実を見ればこれらは明らかなことである
治安悪化神話を生成するとして鉄の四重奏―マスコミ、市民運動家、政治家、専門家を挙げている

本書の常識を疑い、事実に基づき議論する透徹した態度には感服した
我々は犯罪について、無駄なお喋りはもうやめにして、科学的根拠に基づいて議論するときが来たのだ